末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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665: ◆54DIlPdu2E[sage saga]
2020/02/16(日) 21:09:09.28 ID:BgmEBtxm0
主人「いやあ、実は連泊の3人連れのお客が昼はここで食べる予定だったのですが……」

従業員「商人さんがお見えになるちょっと前に、急用だとかで帰っちまったっす」

主人「船の時間に間に合わない、と、大慌てでした」

従業員「もう出来上がっていたのに……」ショボン

商人「そ、そういうことでしたら……ありがたく」

……

商人「これはうまい……ご主人は謙遜されていますけど、すばらしい料理の腕をお持ちで」

主人「そ、そんな、舌の肥えておられる商人さんに」

従業員「普通には美味しいっすけど……あたしはもうちょっと香辛料と酸味を効かせた方がいいと、いつも思ってるっす」

主人「いつも言ってるがお前の味覚を基準にするなと」

商人「いやいや、実に心安らぐ味です……ご主人はどこで料理の修行をされたのですか?」

主人「いやー、おr……私の料理は母親の直伝でして……」

商人「親御さん……確か、この宿を以前に経営されていたのはご主人と違う苗字でしたね?」

主人「ええ、この宿は父親の親友から譲り受けたものです、私ゃ農家の四男坊ですから、母親も普通の農民です」

商人「母親直伝……普通の農民……」

商人「…………」

商人「それです!! それですよ!! ありがとうご主人!!」

主人&従業員「「はい?」」

商人「そうだよ、『家庭料理を振る舞う職業』だって成り立つんだ……!!」

……



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