末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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471: ◆54DIlPdu2E[saga]
2017/03/12(日) 01:42:53.09 ID:bgu+yfMr0
師匠「我々でさえ直接顔を合わせることは滅多にないお方ではあるが」

王「そして小国王家の監視者の長でもある」

王「子子孫孫が自分の教えを忘れ去っても、自分の願いとは異なる振る舞いをしても、見守るだけで放置せよ、と」

王「他国との戦に勝とうが負けようが、民が反発しようが、流れに任せよ、と」

王「栄えようが滅ぼうが、子孫が選んだ道だと突き放す傍観者、そいつが我々の血の繋がった始祖だ」

師匠「……学友」

王「……その顔は、俺を哀れんでいるのか?」

王「はは、大概の先祖とは子孫のやる事なす事に干渉のしようがないのは当たり前」

王「始祖は過去の人間、つまり死人としての立場を貫いただけ」

王「最も悪いのは、次代への伝承を怠った150年前の王だ」

王「次に悪いのは、先祖を恐れ敬う心を失った俺自身だ」

王「貴様等の長を責める気はない」

王「ただ……ただ、くだらん、馬鹿らしい……王としての人生が」

王「俺は読み終えたそれら複数の書物を燃やした」

王「それまでの生き方を変える気も起きなかった」

王「自分の人生を気の済むように生きて、自分が死んだ後はどうなろうと知ったことではない」

王「そうでなければ不公平だと思った」

師匠「……」



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