末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2017/02/18(土) 23:30:49.99 ID:A6bjvzRP0
師匠「母親としては当然の感情です、しかし」
王妃「違うの、王子を可愛がっていたお前に、最後だけは愛情深い母親だったとか思って欲しいのではない」
王妃「お兄様達にも流れていた父上の血を、その孫であるあの子で絶やしてしまうのが辛い」
王妃「あの子のそのまた子供は、もしかしたらお兄様達のように賢く強いかもしれない、それが潰えるのが悲しい」
王妃「ご先祖様達だって、無能な王の後に名君と呼ばれる王が出たことだってあったでしょう?」
王妃「あの子の、王子の罪は……罪があるとすれば、弱かったことだけ、親に逆らえなかっただけ」
王妃「民に対し処刑されるほどの事はしていないわ、できないわ、あっ、それに貧民の娘とも友人だったのよ!?」
王妃「そうだ魔法使い、庇ってあげられないの? お前はあの子を」
師匠「王妃様、王子……様は、民に対する罪を負わされてはおりません」
師匠「ただし残念なことに……魔法使いとして、我々に対する罪を犯してしまいました」
師匠「ですから、魔術師ギルドの掟によって罰せられます……が、『生きて償う義務』も課せられます」
師匠「王子様は生きて罪を雪ぐ、そして……」
師匠「私もまた王子様の魔法の師として、生涯かけて弟子が犯した罪の責任を取る所存でいます」
王妃「……あの子は、私達と一緒に死ぬことはないのね? 少なくとも生き延びられるのね? 神に誓える?」
師匠「誓いますとも」
王妃「そうなの、よかった……この監獄に来てからの数カ月、こんなに安堵できたのは初めて……」
師匠「王妃様、本当に貴女は、王子様のことを……?」
王妃「ふふ……自分でもよくわからないわ」
王妃「民への罪と同じよ、今さら言い逃れもしないし許しも請わない、あの子に対しても、ね」
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