末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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442: ◆54DIlPdu2E[saga]
2017/02/05(日) 17:31:11.81 ID:51bwU4QR0
師匠「第一問、今のこの『とある国』と、西の島国の戦はいつ始まったか?」

王子「え、えーと……僕が生まれた年の6年前だから……」

王子「今から256年前、です」

師匠「うむ、では第二問」

師匠「……当時、とある国の他に小国と国境を接していたのは?」

王子「……北の大国、いえ、後に北の大国の領土となる『山の王の国』です」

師匠「そうだ」

師匠「山の王の国は我らの小国よりは大きかったが、それでも周辺に比べれば小さく」

師匠「数百年ばかり周辺国と争いを繰り返した末に、山岳地帯のみが手元に残った……そんなところだな」

師匠「山の王には『とある国』の肥沃な大地は手が出るほど欲しいもの」

師匠「そこに件の戦の知らせが飛び込んできたものだから」

師匠「とある国が西の島国との戦に戦力を割いている状況を好機と見なし」

師匠「隣接するとある国の北半分を手に入れるべく」

師匠「二つの大きな国同士の戦が始まった翌年に」

師匠「まずは通過点にある小国を伸(の)して潰して魔術師ギルドの総本山も手に入れてから意気揚々と本命を攻め落とす!」

師匠「……山を越えて乗り込んで来た軍隊の総大将はそう宣言しおった」

王子「そ……そんな都合よく事が運ぶものでしょうか……」

師匠「お前ですらそう思うのだから」

師匠「そのような舐めた作戦を取った理由、山の王には山の王の事情とやらがあったのかもしれん」
 



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