末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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376: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/10/22(土) 23:22:03.76 ID:KEUGA59S0
次兄「その英雄が、小国を建国した人物……小国の初代の王、野獣様達のご先祖」

末妹「……!」

次兄「この本によると、初代王が強引に身に付けた魔力は彼の子孫にも受け継がれた」

次兄「しかし代を重ねるごとに少しずつ血は薄れ、また初代より後の世代の魔力の現れ方は不規則でまちまちだった」

次兄「あと、魔術師ギルドは大陸各地にあったけれど、小国で特に発展したのもその影響だったそうだ」

次兄「……記述はこれだけ、簡単なものだったけれどね」

末妹「……野獣様達の、あの優しい魔法に使われる魔力が」

次兄「人畜無害な魔法とも言うよな」

末妹「元々は戦うための力で、しかも人間に敵対する魔物から取り込んだものだったなんて」

末妹「……なんだか複雑な気持ち」

次兄「なんでも使う人次第だよ」

次兄「初代の王様だって人々を守るために使ったし」

次兄「おっさんなんて、今でも物凄い危険な魔法も使えるはずだけど」

次兄「末妹はそんなおっさんが怖い?」

末妹「……ううん」フルフル

次兄「逆に、野獣様達の父王様は魔法を使えなかったみたいだけど」

次兄「話を聞く限りの性格と生き方じゃあ、使えなくてよかったなあってしみじみ思う」

末妹「……」



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