末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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377: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/10/22(土) 23:23:41.00 ID:KEUGA59S0
末妹「野獣様も、菫花さんも、自分は弱い人間だったと仰るけれど……」

末妹「実のご両親から役立たずと否定されても、そのために孤独になっても、もしかしたら」

末妹「自分を譲らなかった、譲らないものがあったのかも……」

次兄「?」

末妹「本当に弱かったら、きっと流されてしまう」

末妹「寂しさに耐えきれず、自分を曲げてでも父王様に認められるために魔法の力を使ったかもしれない」

末妹「でも、なんと言われようと、邪険に扱われようと」

末妹「王子様は人を傷つけない魔法だけを覚え、花や小鳥に心を寄せて、身分違いの図書館の娘さんを愛した……」

末妹「それって、本当に弱い人にはできないと思うの」

次兄「……そういう考え方もできるか」フム

次兄「確かに国民にとっての最大の脅威が他国でも魔物でもなく自分達の王様、なんて異常な状況で」

次兄「王子様がその王様に染まらないでいられるのも並大抵ではないのかもしれん」

次兄「……なんて話している間に家に着いたな」

末妹「ふふ、誰かとお話ししながら歩く道って一人で歩くより短いものね」

末妹「あ、郵便受けにお手紙が来ている」カタン



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