末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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375: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/10/22(土) 23:19:50.63 ID:KEUGA59S0
次兄「末妹は、なぜ野獣様が、菫花さんが……『王子様』が魔法を使えるのか、考えたことある?」

末妹「なぜ……」

末妹「『王子様』は……私達くらいの年頃から師匠様達の魔術師ギルドで魔法を習って、だけど」

末妹「……元々魔法の素質がなくては習おうとは思わない、それに王子様は生まれつきの能力が高かったと」

末妹「でも当時は師匠様のような魔法使いの人も何人もいたのでしょう?」

末妹「師匠様と野獣様達は何かが違うのか、何が違っているのか……と」

末妹「少し不思議に思ったことならあるわ」

次兄「俺もだいたい同じように考えていたよ」

次兄「でね、俺はあの小国がなくなる辺りの歴史書ならたくさん読んだけど」

次兄「この本には今まで知らなかった小国が誕生したころの話が書いてあって……」

次兄「『王子様』が生まれた頃より更に何百年も昔、人間とも動物とも違う、本物の『魔物』があちこちにいて」

次兄「中には人間の脅威になる魔物もいて、人間との大きな争いも何度か起きた時代に」

次兄「『まっとうな方法』ではとても魔物達に対抗できないと考えた『英雄』のひとりが」

次兄「『強引な方法』で人間に敵対する魔物の力を敢えて我が身に取り込んで」

次兄「人間としては、同時代のどんな魔術師より強力な魔法の使い手になった」

次兄「で、結論を言うと、その魔力を使って戦った末に、自分達の土地を守り抜いた」



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