末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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197: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/05/29(日) 02:22:10.37 ID:+u0xSqqH0
次姉「私達は姉としてほどよく信頼してほどよく心配して……ゆったり見守りましょうよ」

長姉「……次兄のことも?」

次姉「次兄には次兄の世界での幸せがあるんだろうと最近は思うし」

次姉「あとこれはただの勘だけど」

次姉「あの子もなんだかんだ言って、自力で世の中にそれなりに居場所を見つけ出せるような気がする」

長姉「……私はよくわからないけど、最近」

長姉「誰よりひ弱だと思っていた次兄が、ある意味しぶといというか逞しいんじゃないか、とは思うようになったわ」

次姉「そ、だからあんがい大丈夫、あの子達は」

次姉「……それより兄さんの方が、少し心配になってきた……かな?」

長姉「どこが? 将来も安定して……お父さんが店を継いだ時と違って、今から取引先との顔繋ぎも順調ぽいし」

次姉「その安定感と、あれだけの見た目と町のおじさんおばさん連中からの評判の良さと……」

次姉「それでいてあんまりモテないのは逆に心配にならない?」

長姉「……あ」

次姉「私達が知らないだけで、今まで女の子と付き合った経験も皆無だとは思わないけど」

次姉「たぶん、長続きしないし彼女の方から振ってくるパターン……かと」

長姉「一時期、恋愛小説にはまっていただけあるわね、あんた」

長姉「しかし……確かに兄さんには、女心の勉強をもっとしてもらわないと駄目かも……」

……

商人の店。

長兄「……ぶぇっくしょん!?」

商人「おや長兄、風邪かい?」

長兄「……危なかった、帳簿を汚してしまう所だった」ズビー

商人「この季節だ、夕方になると冷え込んでくる」

商人「身体の丈夫なお前だが油断はいかん、上に何か羽織っておいで」

長兄「うん、そうする。部屋から取って来るよ」ガタ



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