末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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163: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/04/24(日) 18:29:50.35 ID:cM7V2mMO0
長姉「昨日は料理教室がお休みだったから、打ち合わせの後で教室の厨房を貸してもらったの」

長姉「1日置いたほうが、味も馴染んで美味しいお菓子だから」

次姉「さすが姉さん。クッキーも初めてにしては上手だったものね」

長姉「……ま、まあね」

長姉(あれからお菓子だけでもせめて幼馴染男のレベルに追い付くよう、基礎を必死に勉強したし)

長姉(昨日も先生にも付きっきりで指導を受けながら作ったし、大丈夫!! なはず……)

次姉「でも……昨日作ったってことは」

次姉「あの子達に食べさせたくて、って意味よね?」

長姉「」

長姉「な、何よ、それのどこか悪い!?」

次姉「悪いわけないわ、なぁんだ、私が思っていたよりずっと良いお姉さんしてるじゃない♪」

長姉「……」ムー

長姉「……家政婦さんとあんた以外には秘密なんだから」

長姉「味の感想……具体的に客観的に、後で聞かせてよね?」

次姉「はいはい」

……

そんなこんなで帰宅日は過ぎて行き……その夜……

商人「……野獣の正体が、人間だったと」

商人「しかも、230年前に滅んだ小国の王子様だった、とはねぇ……」

長兄「……………………」

次兄「兄さん、大丈夫?」

長兄「……いやもう、もはやどんな話が出て来ても受け入れる以外ないからね、うん……」

次兄「というわけで、お屋敷に住んでいるのは、表向きは師匠のおっさんと菫花さん」

末妹「おふたりには戸籍もある……作った、と言うべきかしら」

次兄「使用人の皆さん4匹は、表向きは普通の動物……お屋敷のペットってことで」
 


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