末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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126: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/03/15(火) 23:17:13.11 ID:PZ9SW6HQ0
南の港町へ進む馬車、肉眼ではその姿は見えない……

ガラガラガラガラ……

馬「ぶるる……」

次兄「……お前は学校の先生になりたいんだ」

次兄「うん、絶対いい先生になれるよ!」

末妹「ありがとう。そのためにはまず学校に戻って勉強を頑張らないと」

次兄「末妹なら、すぐ遅れを取り戻せるさ」

次兄「それで思い出した、美術学校の受験科目にも一般教養くらいあったはず」

次兄「去年まで家庭教師に習っていた勉強を復習せねば、まずは教科書を部屋の混沌から発掘し」

次兄「……見つかるはず、たぶん、いや、願わくば」ブツブツ

次兄「とにかく兄ちゃん、復習の鬼と化しますよ!!」バァーン

馬「ひん」

末妹「……最後だけよくわかんなかったけど、頑張ろうね、お互いの夢のために」

次兄「頑張ろうな、野獣様が喜んでくれる報告をしたいし!!」

次兄「家に着いて、落ち着いたら父さんとじっくり話を、俺と末妹それぞれの」

次兄「……その前に、魔法の鏡の話をするほうが先、だな」

末妹「ええ、お父さんは私達がお屋敷の皆さんと友達でいたい気持ち、わかってくれたけれど」

末妹「だからと言って……それに甘えて良いお返事を最初から期待しないよう、きちんとお話ししなくちゃね!」キリッ

次兄「」

次兄(……末妹が可愛くお願いしたら父さんはイチコロ、とか甘い作戦を考えていたが)

次兄(もうちょっと真面目な方向へ軌道修正しなくては、うむむ……)



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