魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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44: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2015/09/22(火) 01:42:41.94 ID:SFw0ZPMn0

魔王「亀姫」

亀姫「ご機嫌麗しゅう、魔王陛下。お召しによりまして参上仕りましてございまする」


亀姫と呼ばれた女性は悠然とした仕草で裾を払い、床に付して長々と訪問の挨拶を述べあげていく。
その背に負った亀甲のせいか、大きく広がった大振袖もまるで亀の手のように見えた。


魔王「相変わらずだな。慇懃無礼という言葉を知っているか」

亀姫「はい。それは“私”を意味する言葉で御座います」クス

魔王「クク… まこと、恐れ知らずな娘であることよ」

亀姫「ありあまる寿命をもてあましているが故の、サガですわ」

魔王「お前の寿命が長いのではなく、お前が周りの寿命を縮めているのではないだろうか」

亀姫「あら…。ならば魔王陛下が私の次に長命なのも頷けますわね。気位こそ同じなれば、女の身では殿方の豪胆さには敵いませんもの」クスクス

魔王「ああ。俺も、お前のおしゃべりには敵う気がしない」

亀姫「ふふ…。ですが今ばかりは、饒舌になっていただかなければ困りますわ」




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