魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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408: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/08/12(金) 09:31:47.49 ID:0zkY4LHl0

魔王「…気付いていないのか。もう、降りはじめているのだが」

亀姫「え?」


魔王の言葉に、一同は周囲を見渡した。
景色は何も変わることはない。雲上ということもあり、空との距離すらもあいまいだ。
だが、風の流れの違和感などを観察していると、下降しているのを察する程度の事は出来た。


魔王「おそらく、この大地自体は植物と雲を神気によって固定化したものだ。神気はもともと浮力が強い。それをまとめておくことで、その上にある宮殿をも空中に滞留させていたのだろう」

亀姫「…この大地が落ち始めたのは、神が死んだからですのね」

近衛「土地の持つ神気の結束が弱っている…」

魔王「ああ。つまり、放っておいてもゆっくりと落下し、いつかは下に降りるだろう」

獣王「気の長イ話ダ…」


ため息を吐いた獣王に、魔王はククと笑いを零す。
軽く目を細めて怪訝にみあげてきた獣王の視線から逃れるようにして、魔王はくるりと背をむけた。


魔王「何、待ってやるつもりはないさ。魔素を打ち込んで神気の分解を促してやればいい」

近衛「分解を促す… と、いうのは」

魔王「クク。……神界のこの土地を、“物理的”に落としてやるのだよ」

近衛「それは一体――…




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