魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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407: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/08/12(金) 09:30:51.16 ID:0zkY4LHl0

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天空宮殿・雲上


近衛「――陛下。ここからの帰路なんですが…やはり来た時の大穴をまた降りるのでしょうか?」


近衛の言葉に、魔王が振り向く。
見ると、近衛の横では亀姫も同じように首をひねっていた。

いつのまにやらそうも仲が良くなったのだろうか、と
魔王は思わず言葉をかけそびれる。


亀姫「陛下でしたら、竜巻を作り上げて“巻き上げる”ことも、渦を用いて“落とし込む”ことも可能でしょうけれど…正直、その」

近衛「昇るよりも怖ろしそうですね」

亀姫「……怖ろしいというよりも。空に吹き上がるのではなく、地に叩き込まれるのですもの。……何名生きていられるかしら」

獣王「魔王サマ、どうすルつもりダ?」


獣王にうながされ、魔王はぼんやりと臣下たちの観察をやめた。
戦が終わったというのにどうにも後味が悪く、すっきりしない。
こんなふうにぼんやりとみているのがいい証拠だろう。

魔王は自分自身を軽くいさめると、皆に背を向けてから口を開いた。




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