魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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348: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/05/11(水) 01:16:29.86 ID:ofIrSduQ0

信じてみたいと思った。
信じたかった。
だから、もっと信じさせて欲しい。

――信じられるだけの言葉が、欲しい。


そんな自分の祈りに、苛立たしさが募っていく。
馬鹿げている。天使と共に生きる幸福を、神頼みにして説かれるなどまっぴらだ。


魔王「惑わされはしない。俺はやはりお前を殺し、自分の手で得られる分だけを………」


そう言いながらも、脳裏には天使の泣き顔が浮かぶ。
神界を滅ぼした後は、きっと天使を飼育するように生かすことになるだろう。


それは、天使の側に確実に居られる方法だ。
だが同時に、微笑みや愛を得る機会を永遠に失う方法だ。

自分の手で得られるやり方では、それだけしか得られない。


魔王「………――っ」





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