魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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339: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/27(水) 13:28:22.72 ID:RlDl3quZ0

亀姫(……大丈夫、よね。 まさか、私自身が近衛なんぞの策に嵌っているなんて事は――)


・・・・・・・・・・・・・・

―――亀姫『……もし、ニンゲンが本当に魔に滅ぼされていたら…。……近衛はどう思ったかしら?』

―――近衛『……ひどく…魔を、恨んでいた…? 憎んでいたかもしれない…』

・・・・・・・・・・・・・・


ゾクと背中を走った悪寒。
掌に肉塊を乗せてにこやかに微笑んでいた近衛の表情を、思い出した。

あの時に感じた恐怖は、本当に忘れてよかったのだろうか。
亀姫は自らの指先が冷えていることに気付くと、そっと握りしめた。


亀姫(……大丈夫。坊やの忠誠が本物だとも思ったはず。今は神の下手にまわるため、魔王陛下をうらぎったかのように見せつけているだけ。おかしいことなんて、ありませんわ)


ちらと視線をあげて覗き見た近衛は、
不躾な子供のように、始まりの間をふらふらと歩いている。




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