魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
1- 20
330: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/27(水) 13:14:32.16 ID:RlDl3quZ0

最後の最後で、自らの作戦に躊躇いを垣間見せた神従者。
亀姫はどうにも一抹の不安を拭いきれずため息をつく。

呆れずにどうにかこうにかこの作戦を続けていられるのは、
不慣れな土地と足りない情報で、神従者の策よりも確実な別の策を自分が出せないからだ。

それにいざ作戦を実行するとなれば、采配を握るのは近衛となるだろう。
近衛には獣王のお墨付きの強さもあり、魔王への忠心も厚い。
そこに鉄壁の守護を誇る亀姫がついているのだから、策を読み違えていてもその場の対応くらいは出来る。

まともだと確信できる策は、その時点となってようやく立てられるようになる。
それまでは何をしようとどれも同じようなものなのだ。


亀姫「そう珍しくもない懐柔作戦ですけれど、そのように媚びいる時間があるかしら」

神従者「先ほどあなたが言った通り、戦神妃と魔王の戦は“魔王は勝てないけれど負けることもない”戦いです」

神従者「勝敗を決めるトドメとなるのは、神の放つ強大な浄気による攻撃…。戦闘によってトドメを討とうとすれば、不利を悟った魔王に逃げ出される」

神従者「手負いの獣に対して、武器を掲げて深追いするのは愚かです。睨み合ったままで、確実な一撃を食らわせる瞬間を待つでしょう」

亀姫「戦神妃は、トドメは刺さずに神の一撃を待つということね」

神従者「ええ。おそらくある程度まで痛めつけたのち、戦神妃は魔王を逃がさぬために話などをしはじめるでしょう」

亀姫「話…?」

神従者「魔国に逃げ帰られては、集めた浄気を活かしきれない。どうにかあの場に縫い止めておくために、甘言の一つもいってそそのかすんですよ」




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
494Res/366.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice