魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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◆OkIOr5cb.o
[saga]
2016/04/22(金) 00:47:31.47 ID:XCb4AxA00
魔王は手元に魔力弾を練りだしていく。
魔素で扉を打ち破ることで、噴出するであろう浄気を抑えるためだ。
だんだんと大きくなる魔力弾を皆が見つめていると、魔王がふとつまらなさげに呟いた。
魔王「おい……獣王、そしてそこの獣達。戦の前に、ひとつだけ命令しよう」
獣王「……?」
魔王「新族長が仲間を呼び集めているのなら、あとで必ず行け。……俺に付き従うのが種族の統率を乱す愚か者ばかりとなれば……魔王の沽券に関わるからな」クク
獣王「……そうだナ。了承しタ」
魔王「では―――」
ドォォォォォォ………ン……ッ…!
重厚な扉の下部を抉り取る魔力弾。
扉と、中に埋め込まれていたであろう蝶番は自重に耐え切れず、崩れ落ちる。
巻き上がる石埃と魔素。そして扉の奥から吹き上げてくる浄気――
一瞬でその場は白い靄に包まれ、一同は嵐のような気の奔流に巻き込まれた。
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