魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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295: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/22(金) 00:47:31.47 ID:XCb4AxA00

魔王は手元に魔力弾を練りだしていく。
魔素で扉を打ち破ることで、噴出するであろう浄気を抑えるためだ。
だんだんと大きくなる魔力弾を皆が見つめていると、魔王がふとつまらなさげに呟いた。


魔王「おい……獣王、そしてそこの獣達。戦の前に、ひとつだけ命令しよう」

獣王「……?」


魔王「新族長が仲間を呼び集めているのなら、あとで必ず行け。……俺に付き従うのが種族の統率を乱す愚か者ばかりとなれば……魔王の沽券に関わるからな」クク

獣王「……そうだナ。了承しタ」

魔王「では―――」



ドォォォォォォ………ン……ッ…!


重厚な扉の下部を抉り取る魔力弾。
扉と、中に埋め込まれていたであろう蝶番は自重に耐え切れず、崩れ落ちる。

巻き上がる石埃と魔素。そして扉の奥から吹き上げてくる浄気――
一瞬でその場は白い靄に包まれ、一同は嵐のような気の奔流に巻き込まれた。





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