魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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281: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/22(金) 00:12:25.79 ID:XCb4AxA00
足元に飛び出した屋根の梁を穴に掛け、そこから紐を垂らして内部へと降りた。
半円の床の終わり、吹き抜けの始まりの部分に、梯子のようなものを見つける。

飛べない者の為に用意されているのだろうが、実際に使うには粗末過ぎる代物だ。
――実際、朽ちた梯子の所々は段が無くなり、ただの棒になってしまっている。


近衛「自分が先に降ります…1階ずつ互いに待ちながら、順に降りましょう。無理ならばそう仰ってください」

亀姫「心配はご無用ですわ。棒なら…巻きついて降りられますもの」

近衛(…滑り棒…。むしろ自分は待ってもらえるのだろうか)


シュルル…ギシッ、メシ…シュルルル… 


亀姫「近衛。底に、何かいますわ」

近衛「あれは…?」


近づくにつれ姿が明瞭になっていく。
ずっぽりと被った薄汚れたローブ。あたりに舞い散った羽と、羽の剝げ落ちた翼……

ある程度の高さまでいくと、近衛は一息に飛び降りた。
ナイフを構えて近づいてみるが、うずくまった姿勢のそれは動かないままだ。
シュルリ、と背後に降りた亀姫の気配を感じたところで、指示を仰ぐ。




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