魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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274: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/22(金) 00:06:27.66 ID:XCb4AxA00

近衛「―――…」

亀姫「近衛?」


躊躇している場合ではない。
ここは戦場で、自分は魔王の近衛。討った敵の首を刎ねることなど初めてではない。

――拷問にかけ生きたまま耳を刎ねるよりは、余程楽なものだ。
そう自分に言い聞かせて、目を閉じて深呼吸をした。

目を開き、件の死骸に近寄る。

警戒しながら翼に触れてみたが、その身体は既に浄気を失っており、神族というよりは…ただの、鳥の死骸に見えた。


近衛(……鳥…か)


魔王が最初に斬り落とした腕を思い出す。
あの時は、ただの木の枝のように見えた。……ソレに比べれば、これが元生物に見えるだけ正気を保っているのだろう。


ゴジュ…ジュブ…。
ガツッ……グッ、バキャッ、ダンッ。


ナイフは胴体に差し込まれると、一瞬のうちに大剣化して深くまで裂き入った。
その感触を確かめてから、”ゆっくりと” 力を込めて引き下ろし…二分した。

大きな種の入った果実を、割るのによく似ている。
もちろんこれは種ではなく、骨なのだろうが。




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