魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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238: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/02/23(火) 05:31:39.05 ID:zUoOI/kM0

近衛「……っ そうか、この場で本を書いていた彼もまた、その駒の一人ということか。神に窮地を助けられた、信仰心の厚い小僧……」

亀姫「ええ、そうでしょうね。“神はニンゲンを救おうと努力していた”と語る、生き証人。都合良く後世に残る“神の偉業を讃える伝記”の作成者の役割を与えられたのですわ」

近衛「………そんな。そんな者の為に、彼はどれほどの恐怖を味わわされたというのか…」

亀姫「いいえ、間違ってはいけないわ。現段階では、あくまで“彼に恐怖を与えたのは魔で、彼に救いを与えたのが天”なのよ」

近衛「〜〜〜〜ッ」


亀姫「……先代陛下…今の院は賢王と名高い方でしたけど、伝承などを受けて勇者討伐を決めたのは、“恐れを持たず、躊躇いなく危険を排除する”という愚行でしたわね…」

近衛「……ッ いいえ! いいえ、院はそのような愚行を犯してはおりません!」

亀姫「え?」


近衛「ニンゲンは生きています! 現魔王陛下によって、魔からも天からも干渉を受けない場所に独立して、今も生き続けているのです!」


亀姫「そう…でしたの? あ、そういえば確かに以前、言っていましたわね…。私はてっきり、近衛のように数人を連れ帰ったという程度なのかと思っていましたわ」




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