魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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186: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2015/12/19(土) 17:27:34.33 ID:KsRRdV6N0

魔王「……知っていたところで、そんなもの気遣ってやるつもりはないが」

亀姫「気遣い? いいえ。あれは本来、女の勤めでございますのよ」

魔王「勤めだと?」


亀姫「前を行くのも、先に座るのも、飲食をするのも…すべては愛しき主人の盾として、女が先に出るというものですわ」

魔王「供の女を盾に、か。よほどの臆病者か、よほどの傲慢か」

亀姫「うふふ…。良いではありませんか。『どれほど愛しているか確かめてやろう』と言われているようで、扇情的ですわ」

魔王「“おねだり”ならば、素直にそうするべきだと思うがな」


クスリと笑って、魔王は亀姫に扇を向けた。
パチンと閉じ鳴らすその音で、亀姫は嬉しそうに前に進み、先陣を切る。


亀姫「光栄ですわ」


亀姫は片手で打ち掛けの裾を引き、腰元で留めると
そのまま紅い柱に飲み込まれて上空へと消えていった。


魔王「鉄壁を誇りとする盾を前に行かせても、安全かどうかの保証にはならぬな」クク


呟くと、次いで魔王も渦に入り、立ち昇る。近衛もすぐにそれに倣う。
そして獣王が続き、次々と魔物が飲み込まれていった。




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