やはり俺の脳内選択肢が青春ラブコメを全力で邪魔しているのは間違っている。
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276: ◆oUKRClYegEez
2016/06/11(土) 22:02:06.14 ID:0ss/DwgJ0
 本人に傷ついている自覚はなくとも、たぶん、あいつは傷ついている。

 文化祭の時は俺が代わりに傷ついた。

 でも、今回は止められなかった。

 それは、50%位は選択肢のせいかもしれない。

 でも、もう半分は、止められない理由を選択肢のせいにした俺の――自己保身のせいだ。

奏「……悪い」

 言葉が出てこない。

 八幡が一番傷ついているのに、それがわかっているはずなのに、自分への絶望が止まらない。

 八幡を救ってやれる言葉が、出てこない。

八幡「お前が謝る必要なんて、どこにもないだろ」

 もっともなことを指摘される。

 でも。

奏「謝罪って、自分がしたいからするもんじゃないのか? 俺はお前を止められなかった。たとえそれがお前が望んだ結果の通りだとしても、俺はお前を止められなかったことに対して謝るよ。悪い」

 すると八幡は、へらっと(変で、竹藪のせいも相まってやや怖い)笑みを浮かべると、こう言った。

八幡「屁理屈って、自分が聞くと嫌になるもんなんだな。友達いないから初めて知ったわ」

奏「俺は、友達じゃないのか?」

八幡「訂正しようか。友達いなかったから、だ」

奏「……ははっ」

 それを聞くと、気が抜けた。


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