やはり俺の脳内選択肢が青春ラブコメを全力で邪魔しているのは間違っている。
1- 20
266: ◆oUKRClYegEez
2016/06/04(土) 13:02:47.67 ID:5Z0R9HG40
奏「なにを……するつもり?」

 必死に捻り出した言葉がそれだった。

八幡「…………」

 何も答えない。答えるつもりもないだろう。

 でも、ここで止めなければ八幡は――

隼人「……君にだけは頼りたくなかったんだけどな」

 葉山君がうつむいて話す。

――違う、そうじゃない。

 この話を曖昧にしたら、取り返しのつかないことになる――!

奏「自己犠牲は、やめろよ」

 迷った挙句、ストレートな言い方しか思いつかなかった。

八幡「なんの話だ」

 完全に理解したうえで、八幡はわからないふりをしている。  そんな顔だった。

奏「俺も協力する、だから――」

 一人で抱え込むな。

八幡「例えお前の協力があったとしても、俺のすることは変わらねえ。それがこの現状、一番効率のいい方法だ」

奏「効率って……」

 否定したかった。

 でも、自己犠牲以外の他の方法を――そもそも八幡の考える具体的な方法すら――思いつかない俺は、別の案がない以上、彼を否定して納得させることができない。

八幡「それに……自己犠牲だなんて呼ばせねえ。これは俺だけができる、だから俺のするべきことだ」

奏「でもっ……!」

 それじゃあ――八幡が傷ついたままじゃないか。

八幡「葉山……戸部のとこ行かなくていいのか?」

俺との話を八幡が断ち切る。

隼人「さっき行ってきたばっかりだよ」

八幡「それもそうか」

隼人「というかそろそろ……海老名さんが来るのを待ってないと」

八幡「……先に行ってる」

 そう言うと八幡は……先に行ってしまった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
516Res/257.75 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice