利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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489:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2016/08/12(金) 18:44:42.10 ID:gSxcb4P/o
提督「そうだな。正直、詰みに近い」

空母棲姫「嘘を吐いているのくらいは分かるわよ?」

大淀「!」

空母棲姫「貴方の事だもの。どうせ、今のように艦娘を過保護に扱うのではなく、駒として扱えば勝機も見えてくるのでしょう?」

提督「…………」

大淀「駒……なるほど、確かに駒として扱えば……ですが、それは……」チラ

提督「ああ。私の方針ではない。……だが、方法が無い事も無い。」

大淀「どのような方法ですか?」

提督「そうだな……。賭けにはなるが、この状況ならば或いは……」

提督「……………………決めた。奇襲を仕掛けるぞ」

空母棲姫「奇襲……? この状況でどうやってですか?」

提督「前線の人数を少なくして戦線を下げる。その間に海岸線を伝って、敵陣の真横から攻撃する」

大淀「……前線が崩壊してしまいませんか?」

提督「だからこその賭けになり、駒として扱う事となる。……上手くいけば誰一人欠ける事無く相手を殲滅する事も可能だろうが、上手くいかなければこちらは全滅するだろう。……今の所、これが一番安全かもしれん」

提督「奇襲に回す数は九隻だ。金剛型の四人、大井、北上、川内型の三人で敵左翼を攻撃する。敵もまさか陸から移動して真横から殴られるとは思うまい。そこで混乱を起こさせて九人に注意が向いた所で強襲し、敵左翼を殲滅する。先制は軽巡五人の魚雷を一斉発射。魚雷到達と同時に全員で砲撃開始。……問題点があれば言ってくれ」

大淀「やはり前線が崩壊してしまう危険性が極めて高いです。火力の低下が著しくありませんか?」

空母棲姫「いえ、その点に関してはまだどうにかなるでしょうね。相手は異様なほど警戒をしてます。本来ならば陣形さえしっかりしていれば数の暴力で落とせる数なのに、そうしてこないというのは明らかに警戒のし過ぎで削り殺そうとしている状況よ。前線自体は崩壊しないはず。むしろ陸に注意がいかないかと心配してしまうわ」

大淀「それでしたら、工廠で保管している艦載機の半分を使って多少でも爆撃を仕掛けるのはどうでしょうか? 少しでも注意を逸らす為には良いかと。」

提督「そうだな。それが良い。だが、艦載機……いや、戦闘機は全て使うぞ」

大淀「全て……ですか?」

提督「ああ。第一次攻撃部隊はほぼ全ての戦闘機を使い、もし作戦が成功したならば、そのまま第二攻撃部隊と連携を取って敵の本隊を叩きに行く」

大淀「いくら全ての戦闘機を出すとしても、敵の艦載機の数も多いので制空権が取れるとは思えないのですが……何か考えでも?」

提督「出す戦闘機の七割を爆装させて爆撃機と錯覚させる。迎撃しようと昇ってきた敵機を殲滅するという作戦だ」

空母棲姫「なるほどね。大量の爆撃機が来れば慌てて昇って迎撃しようとするわ。でも実際は戦闘機だから、昇ってきたばかりで遅い飛行の相手が勝てる訳もない……そうすれば制空権を取れる訳ね。どんなに悪くても優勢にはなるでしょう」

提督「そういう事だ。どうだ?」


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