利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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180:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2015/12/25(金) 20:18:01.90 ID:HhmmbTiJo
空母棲姫「……これで良いのかしら」

間宮「はい。本当に覚えが早いですね……。もう教える切り方が無くなりました」

ヲ級「こっちも、出来たよ!」

伊良湖「では味見を…………うん! 良い仕上げですよ」

ヲ級「やった!」

提督「──すまないが、邪魔をするぞ」

間宮「あら? 提督さんに……加賀さんと飛龍さん?」

空母棲姫「どうかなされましたか?」

ヲ級「お腹、減ったの?」

提督「いや、そういう訳ではない。空母棲姫とヲ級に頼みたい事があって来たんだ」

空母棲姫「珍しいですね。何があったのですか」

提督「艦載機を飛ばして索敵をして欲しいのだが、頼めるか? 沖合いで少し気になる事があってな。確か、深海棲艦の使う艦載機はどれも人類の技術を上回っているのだろう?」

空母棲姫「……可能な事は可能ですが、それは良くないのでは。私達に兵装を与えるという事と同じです」

提督「何か問題があるか?」

空母棲姫「私達は深海棲艦です。いくらなんでもそこまで許可を与えるのは、目の前の敵に刃物を渡して殺しても構わないと言っているのと変わりません」

提督「常人ならばそう思うかもしれんが、私はお前達の事を信用している。絶対にそんな事をしない、とな」

空母棲姫「……皆もこの方を説得して下さい。流石にそれは行き過ぎだと」

飛龍「……提督は頑固ですからねー。それに、私も悪くはないと思います」

間宮「この機に久し振りに飛ばすのも良いかもしれませんよ」

伊良湖「これだけ一生懸命に料理を作る方に悪い方は居ないですもの!」

加賀「そうね。それに、私もなんだかんだで貴女達の事を信用しているわ。この鎮守府をどうにかしようと考えているのならば、いくらでもチャンスはあったはずよ。食事に劇物を混ぜるとかね。あと、貴女達の料理からも味だけではない温かい何かを感じました」

空母棲姫「……………………」

提督「そういう事だ。どうしても嫌だと言うのであれば無理強いはしないが、ダメか?」

ヲ級「ダメなの、姫?」

空母棲姫「この子まで……。はぁ……どうしてこうなるのでしょうか……」

提督「日頃の行いのおかげだな」

空母棲姫「まったく理解し難いです……」

提督「諦めろ。他の場所では知らんが、この鎮守府ではそういうものだ」

空母棲姫「……本当、馬鹿ばっかりなんですから」

飛龍(あ、なんだか嬉しそう)

提督「決まりだな。出来れば今すぐに索敵をして貰いたいのだが、手は空いているか?」

間宮「はい。丁度さっき一区切り出来たところですので大丈夫ですよ」

提督「そうか。ならば着替えを待つ。その間に工廠へ向かっても大丈夫なルートを確保、並びに工廠の妖精達に事情を説明しておこう」

ヲ級「はーい!」

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