利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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妖怪艦娘吊るし
◆I5l/cvh.9A
[saga]
2015/12/25(金) 20:17:33.72 ID:HhmmbTiJo
飛龍「うーん……」トコトコ
加賀「あら、そんなに唸ってどうかしたのかしら、飛龍?」
飛龍「あ、加賀さん。……実はですね、今日はなんだか嫌な予感がしたんですよ」
加賀「嫌な予感?」
飛龍「ええ。一昨日から今日までが加賀さんと私の航空哨戒じゃないですか。それで違和感が……」
加賀「違和感……? 特に異常だとは思わなかったのだけれど」
飛龍「気にする程ではないかもしれませんが、少し敵の数が増えているような気がしませんか? ほとんど感覚なんですけれど」
加賀「……気にするほど多くなったかしら。でも、言われてみれば多くなっている気もするわね」
飛龍「ですよね? 今までもこういう事はありましたけど、増えている割に対空射撃も大人しい気がしますし、撃墜されている数も記録を見ると減っているんです」
加賀「確かに対空射撃も大人しいかもしれないわ。被撃墜数も少なくなっているのは私も気が付いています。だけど、それは提督が戻ってきた事によるものかと思ったのだけれど……」
飛龍「やっぱり加賀さんもそう思っていますか。……提督に報告してきます。杞憂かもしれませんが、一考するのも悪くないと思いますから」スッ
加賀「そうね。私も一緒に報告するわ」スッ
飛龍「ありがとうございます」トコトコ
加賀「でも、よく気が付いたわね? 私は全く気にしていなかったわ」スタスタ
飛龍「私も書類の数字に注目しなければ気付かなかったと思います。なんだか最近、艦載機の消耗が少ないなって思ってから哨戒して感じたくらいですから」
加賀「なるほどね。私も秘書艦になるよう提案してみようかしら」
飛龍「えっと……たぶん却下されますよ?」
加賀「冗談よ」
飛龍「そ、そうですか……」スッ
コンコンコン──
提督「入れ」
ガチャ──パタン
提督「む? どうした。今は昼の休憩中だろう」
飛龍「提督、報告をしに来ました」
加賀「些細な事かもしれないけれど、耳に入れておいた方が良いと思ったの」
提督「なるほど。何があった?」
飛龍「最近、艦載機の消耗が少ないですよね。哨戒時の被撃墜数が減っています」
提督「ああ、そうだな」
加賀「けれど、ほんの僅かですが深海棲艦の数は増えているように感じます。今までこういう事は何度もあったから異常だとは思わなかったけれど、流石に被撃墜数が減っているというのは少しおかしいわ」
提督「……ふむ」
飛龍「私達の杞憂かもしれませんが、提督はどう思われますか?」
提督「……………………」
提督「……そうだな。確認しておいて損は無いだろう」スッ
加賀「確認、ですか?」
提督「そうだ。あの二人の所へ行くぞ」
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