利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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166:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2015/12/22(火) 14:55:57.94 ID:G0gfHGYMo
ガチャ──パタン

提督「さて比叡」

比叡「……はい。どんな罰も受けます」

提督「そうか。ならばソファに座れ」

比叡「はい」スッ

提督「さて……お前には話さなければならない事がある」スッ

比叡「…………?」

提督「憶えているかは分からないが、あの金剛や瑞鶴、響は一度会っている」

比叡「会ってる……?」

提督「憶えていなかったか。私と利根が居た島──そこに居た三人があの三人だ」

比叡「……そうですか。──って、あの三人は別の鎮守府の艦娘じゃありませんでした?」

提督「そうだ。三人の希望もあってこの鎮守府に籍を入れる事となった」

比叡「……………………」

提督「私はあの三人を放っておく事が出来ない。共に支え合って暮らしてきた事もある。だから私は受け入れたんだ」

比叡「……もう『前の』お姉様達を、忘れるという事ですか?」

提督「いいや、忘れんよ。……むしろ、細かい部分まで思い出しているくらいだ」

比叡「ならばなぜ……!? 司令はどうして三人を受け入れようと思ったんですか!?」

提督「……三人に頼まれたから──というのもあるが、言われた事もあるからだ」

比叡「何をですか……?」

提督「もし自分達が沈んだ立場だったら……立ち止まらず、忘れずに前に進んで欲しい」

比叡「────────」

提督「私に付き従ってくれていた三人だったら、確かにそう言うだろうと思ったよ。いつまでも過去に囚われていて身動きが取れなくなっている姿を見せたら悲しまれそうだ」

比叡「…………」

提督「お前はどう思う、比叡」


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