利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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127:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2015/11/27(金) 20:23:34.13 ID:bJL9FGiDo
響「嫌な気分になる。それと同時に抗議するね」

利根「そうじゃろう? それはあの島で共に暮らしてきているからではないか? 色々と思い出があるからじゃろう?」

響「……うん。たぶんそうかもしれない」

利根「うむ。では更に質問じゃ。そんな響は、本当に心の冷たい艦娘かの?」

響「……………………」

利根「…………」

響「……でも、姉妹艦だよ」

利根「うん?」

響「下田鎮守府では暁たち姉妹艦も居た。部屋も違ったし、話した事もほとんど無かった。けど、姉妹艦だ。それでも私は少し嫌な気分になりはしても、辛いって思わなかった。これは心が冷たいんじゃないの?」

利根「そうかのう。少しでも嫌な気分になったのならば普通じゃと我輩は思うぞ。というよりも、それは長門と何が違うのじゃ? 長門はああいうキャラじゃから少しでも弱い所を見せると印象的じゃろう。それでも、長門の感じた『思う所』と響の思うた『嫌な気分』に大きな差は無いと思うぞ?」

響「じゃあ元司令官の事はどうなの。私はあんな人でも好きだって思ってた。今の司令官に優しくしてもらって、普通の艦娘として接して貰っているから異常だったって思えるけど、かつては好きって思っていた人が死んでも何とも思わないのは──」

利根「どうしてそんなに『自分は冷たい』と決め付けたいのじゃ?」

響「──え?」

利根「我輩にはそういう風に見えるぞ? 自分は冷たい艦娘じゃーって決め付けようとアレコレ言っているようにしか聞こえぬ」

響「……………………」

利根「何か理由はあるのじゃと思うが、そんなに自分を卑下せんでも良かろう?」

響(……言われてみると、どうして私はこんなに自分を責めてるんだろ)

利根「その顔を見るに、気付いていなかったようじゃな。……原因が何かは分からぬが、ゆっくり自分と向き合ってみると良いかもしれぬぞ」

響「……うん。そうしてみる」

利根「うむうむ。さて、それでは響はこれからどうするのかの?」

響「司令官の傍で寝たい」

利根「ハハハハッ! なるほどそうきたか! うむ、それも良いじゃろうな!」

響「じゃあ、今日も利根さんと一緒だね」

利根「あー……それじゃが、今夜は我輩一人じゃ。今夜だけじゃが我輩の席は金剛に譲っておるからのう」

響「……へぇ」

響(前々から思ってたけど、利根さんって色々と強いね。私だったら嫉妬しそうだ)

響(……嫉妬?)

利根「それでは、戻るとしようかのう。悩みは少しくらい晴れたかの?」スッ

響「うん。スパスィーバ」スッ

響(ああ……そっか。私、司令官の事が──)

響(──いや、これは口にしないでおこう。ひっそり……うん、ひっそりと想うだけで良い)チラ

利根「〜♪」トコトコ

響(それだけは許してね、利根さん)

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