魔女「ふふ。妻の鑑だろう?」
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457: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2016/03/28(月) 01:53:49.77 ID:IMgzJVX60



「ま、…待ってくれ!頼む!解放してくれ!!」

「俺は第6師団じゃない!!」


その時そう叫んだのは、目を覚ましたのか、捕らえられた若い男の1人だ。
あまりの突飛さに虚を突かれ、部下も見習も、憲兵までもがその若い男に目を向けた。


男「頼む、解放を…!」

部下「突然どうしたんです?解放を望むなら知り得る情報を話しなさい。
   これから聞こうと思っていたところなのに、順番が逆になってしまいました」

男「お、俺は、…中原の国の者だ」


部下と憲兵が顔を見合わせる。


憲兵「どう思う?」

部下「つまらない嘘ですね。
   いいですか?潜入するならこんな辺鄙なところを選ばないし、
   あなたはそれにしては身体も大きい。
   くだらない事を言う暇があったら私たちを喜ばせてみてください」

男「…本当なんだ。
  王の命により第6師団に潜入していた。
  片手だけでいい、縄を解いてくれ!
  証拠を見せる!」

部下「………どうします?」

憲兵「…いいだろう。
   だが、少しでも妙な動きをすれば片腕を切り飛ばす」


部下はひとつ溜息をつき、男の片腕を自由にする。
男は懐から1枚の羊皮紙を取り出すと、ぐしゃぐしゃと丸め、
また広げた。


男「2年前から第6師団で連絡員をしているんだ。
  この街に居たことは偶然で、人手が足りないと言われた。
  依頼の行き先と近かったんで、同行を頼まれただけだ」

男が手をかざすと、紙はみるみるうちに皺が伸び、
元の綺麗な羊皮紙へと戻っていった。





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