40: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/08/29(土) 20:36:33.42 ID:tNq3pxyB0
眼球を焼くような閃光。
鼓膜が引き裂かれるような雷鳴と、
爆発的な熱い空気の奔流。
…デタラメだ。
これが一人の人間の能力だというのか。
肉の焼け焦げる臭いが鼻をつく。
魔力の残滓が光を放つ。
…だが。
勇者「…驚いた。
君の身体は雷を通さないんだ。
電撃が、心の臓まで届かない」
魔神「…ぐっ………ふん、だがなかなかに、強力だ」
至近距離で雷に打ち据えられ、
全身が焼け焦げ、
左腕を失いながら、
…デーモンは生きていた。
…左腕を、犠牲にしたんだ。
勇者「でもダメージはあるようだね。
何度も試せば、いつかは死ぬかな」
魔神「…くく、そうだろうとも。
分が悪い、此度は退こう」
勇者「逃がすとでも?」
女性が手を掲げる。
空にたちこめる雷雲が渦を巻き、それで、
雷雲はこの女性が連れてきたという事がわかる。
魔神「そうさせてもらうとも」
585Res/472.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20