魔女「ふふ。妻の鑑だろう?」
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37: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/08/29(土) 20:33:58.08 ID:tNq3pxyB0



詭弁だ。
神託などあるわけがない。
あの紋章とやらからは、なんの力も感じない。
素材だってそれほどいいものは使っていないのだろう。
擦れ傷だらけでくすんでいて、とても神々しさとは縁遠い。
女性の怜悧な眼光はとても勇気などたたえておらず、
正しさの漲るブルーメタルの鎧だけが際立ち、
氷のような白銀の髪とのコントラストが微妙な演出を買っている。

…ただ。
先ほどの落雷と、魔物を容易く一掃する戦闘力は、
それでも兵たちの心を掴んだようだ。
押し付けがましい扇動だったが、
もはや口を開く兵はいない。


勇者「…これでいいか?」

兵長「恩に着る。
   明日にも復興作業を始めねばならん。
   保護下となれというのなら、
   王国軍の支援は期待しても良いだろうか」

勇者「約束しよう。明後日には呼び寄せる。私もしばらく滞在しよう」



魔神「――――くく、く―――」







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