360: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/11/23(月) 01:37:03.75 ID:9DwdlqBj0
「傷は多いが、深いものは無い。
目覚める頃には治癒しているだろう」
魔研の一件はどうだろう。
地下の彼女の研究室。
それは彼女が魔研に居た事を示す。
彼女は3年前、鉱山都市を去ったという。
居たとすればその後3年間の間のどこかだろう。
向かいには、勇者の語る処での「本物」が居たという牢獄。
勇者は魔研を実家だと言った。
雷魔法が魔研での研究の産物だとすれば、
牢獄には雷魔法の使い手が?
しかし、「本物」が雷魔法の使い手だとして、
容易く幽閉できるような存在なのだろうか。
そもそも、あの赤黒い球体だ。
魔法使いの血が勇者の言うようなものだとすれば、
魔法使いの血液は火にくべれば燃えあがる事になる。
魔力の正体がそのようなものだとして、
そんな単純な事を、魔法学院が見逃しているはずがない。
恐らくなにか特殊な処理が必要なのだろうが、
なんにせよあの爆発は大きな驚異だ。
中央王国軍は現在勇者により掌握されている。
加えてあのような新兵器が投入されれば、趨勢は決まったも同然だろう。
そしてそれらの研究に魔女が手を貸していたとすれば。
謎は未だ残る。
賢者の知覚を封じたものの正体。
賢者は、宣戦布告の口実になると理解した上で、なぜ魔研を襲撃したのか。
そして、勇者と盗賊が言った、「彼」とは。
…まぁ、考えるだけ無駄なのだろう。
俺は、もう。
「…いい加減、起きろ。
いつまで寝ている気だ」
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