361: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/11/23(月) 01:37:45.93 ID:9DwdlqBj0
戦士「…へ?」
老人「生きておる。
傷跡すらあるまいて」
戦士「………はぁ」
寝かされていたのは、
東方風の、妙にオリエンタルな内装の部屋だった。
ちりん、ちりんと下げられた鈴が揺れ、
魔力灯の柔らかな光が強く感じられる。
それは他に光が差さない事の証左だ。
つまり、今は夜であるか、それとも、
戦士「洞窟なのか?ここは」
土壁から覗く岩を見るに、後者なのだろう。
老人「無礼な男だ。
君を助けたのは誰だと思うておる」
憮然とした面持ちの老人は、如何にも隠者が好みそうな、
黒いローブを流し着て、木椅子に腰掛けている。
助かった理由はわからないが、礼を言っておくべきだろう。
戦士「ああ、すまない。
助けてもらったようだ。ありがとう」
老人「…まぁ、いいだろう」
釈然とはしないが、助けられた事は事実だ。
老人は少し顎をしゃくり、
口を開く。
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