349: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/11/23(月) 01:20:23.47 ID:9DwdlqBj0
魔法使いの定義。
それは、魔法行使が可能である事。
魔力を用い、なんらかの事象を起こせる事。
なら、魔法が使えるのなら、魔法使いであるはずだ。
賢者「…どういう事かしら」
少年「だからさー、それは演繹だよね。
魔法が使えるなら魔法使い、じゃ進歩なくない?
魔法使いという存在について、お姉さん、考えた事ある?」
賢者「…ないわね。
私は、覚えた魔法を、自分なりに使っているだけ。
そういう話は、学院の導士たちの仕事よ」
少年は一度大きく笑顔を浮かべ、
目を輝かせた。
少年「なら、お姉さんは間違いなく魔法使いだね。
良かった」
賢者「じゃ、君の考える魔法使いって?」
少年「概念として?…いや、資質の話かな。
なんにせよ、きっと他のみんなは、魔法が使える人ってだけだよ。
魔法使いとは違うと思うな」
賢者「そう。ありがと」
興味なさげに、賢者はグラスを空にする。
少年の正体はわからないがきっとどこかの導士なのだろう。
接近に気付かなかったのは、気配遮断のスクロールでも身につけているのだろう。
見ない顔だが、当然ながらこの国に魔法使いは珍しくもない。
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