魔女「ふふ。妻の鑑だろう?」
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346: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/11/23(月) 01:16:47.80 ID:9DwdlqBj0



戦士「でああっ!!!」


最初の1体を迎撃する。
飛び上がった魔狼の下に飛び込み、すれ違いざまに首を飛ばした。
林を見やると、視認できるだけで15体ほどの魔狼が見える。
疾駆するその速度は駿馬と変わらぬものだ。
囲まれる危険はあるが、ここで迎撃する他ない。

突進してくる次の1体をやり過ごし、横脇から逆風に切り上げる。
しかし3体目までは防げなかった。
突進をまともに受け、膨大な質量を感じた瞬間、
10メートルほど離れた岩壁まで吹き飛ばされた。


戦士「ぐ、はっ……」


斧槍を離さなかった事は奇跡に近い。
一斉に飛びかかる肚か、
魔狼たちは一定の距離を保ち吠えかけてくる。
頭から痛みを振り払い、斧槍を構え、

―――頭上を、狙った。

岩壁の背後から狙っていた1体の頭部を串刺しにする。
そのまま力を込め、魔狼たちの前に躯と化した1体を投げ捨てた。


戦士「…魔狼の狩りは、得物を追い詰め背後から狙うんだったな」


魔狼たちは多少怯んだ様子を見せたが、
より一層速度を増し、一斉に突進してきた。
その一体を逆袈裟に切り伏せ、前方に身を投げ出す。
更に斧槍を横薙ぎに払い、5体目を仕留めた。


戦士「あと10体くらいか!!
   たまには魔物を斬っとかねぇと、
   勘が鈍っちまうなぁ!!!」


その時、更に鼓を打ち鳴らすような足音を耳にする。
闘志は少しも揺るがぬものの、少しの諦観がじくりと心を刺し、
背後に迫る敵意がひとつの事実を悟らせた。

群れがこれだけではなかった事を。

振り返るその目に、新たに飛び出してくる魔狼の群れが見えた。






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