284: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/10/05(月) 03:42:39.26 ID:D2uU4S3W0
憲兵「なぜこの3人が同じ部屋に?」
兵士「…この痣を見てください。
シダの葉のような」
右肩口から、虫が這ったような痣が、
シダの葉のように広がっている。
それはまるで刺青のようだが、
とうの昔に治癒しているようで、所々かすれていたり、
途切れている場所もある。
憲兵「古傷じゃないか。
直接の死因ではないだろう」
兵士「これはなんの跡かおわかりですか?」
憲兵「いいや。
…まるで前衛芸術のようだが」
兵士「王都に住むというこの方のご母堂にお話を伺いました。
兵長殿はどうやら、かつて雷に打たれた経験があるようです」
憲兵「………雷に?」
兵士「…宰相殿のご遺体に、薄く、同じ痣がある事を、
覚えていますか」
憲兵「馬鹿な。
室内で雷に打たれるはずはない。
………そんなはずは、ない。
不審な男という者はどこに?」
兵士「死にました」
憲兵「自殺か?」
兵士「そうです。カンダタという男です」
585Res/472.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20