232: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/09/19(土) 02:37:58.68 ID:HzNUYnay0
火は便利だ。
四大元素、自然現象においての、
破壊の象徴。
燃やすという行為はただ壊す事とは印象が異なる。
燃え盛る炎はその存在ごと、意味を燃やしてしまう気がするのだ。
燃え殻は灰となり、煤となり、大気となって、天地の間へと還る。
そこにはあらゆる意思もない。
喜びも悲しみも、正念も無念も、全て天地へ還るのだ。
炎に包まれる、かつて魔法使いたちだったもの。
本来なら何を目的に解剖したのか、調べるべきだ。
こんな激情に流されるままに破壊してしまっては、
死神の名が泣こう。
でも、それでいいと思う。
その責を負い、私はここで死のう。
命令違反に加え、宣戦布告とまで取れるテロ行為だ。
魔法の王国に帰っても、私はきっと生きていられない。
賢者「…あなたたちも、お疲れ様。
こんな事に付き合わせてしまったわね」
「…いえ。
隊長と戦えて、光栄でした」
「こんなものを見せられては。
隊長の判断は間違っておりません」
「我々は施設内を調べ、生き残りを探します。
一人も生かしてはおけない」
魔法使いであれば。
魔法使いであれば、みなこうしただろう。
賢者「…やっぱ、治ってなかったな。
心だけが突っ走る癖」
これじゃあ見習の事を叱れない。
あれも不出来だったけど。
やっぱ、よく似てるなぁ。
戦士はちゃんと脱出できたかな。
ちょっと視てやろ。
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