171: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/09/12(土) 01:03:04.59 ID:woiMU4L00
兵長「実は俺にはかみさんが居たんだよ」
戦士「知ってますよ。
結婚を機にうちの町に来たんでしょう」
兵長「3年しか夫婦で居れなかった。
あいつの愛した町を守る事に人生を捧げようと思ったが…」
戦士「………」
兵長「王国軍は精強だ。
士気は高く、装備も強い。
きっとあの町はもう、大丈夫だ。
俺の役目は終わりなんだ」
剣を合わせて感じた。
兵長の兵士としての肉体は衰え始めている。
顔には年輪を重ねた男の苦悩が刻まれ、
剣を握る手には力がなく、
幾度もその剣は弾かれた。
戦士「さよならは言いませんよ。
また会いに来ますから」
兵長「ああ、ぜひそうしてくれ。
…いてて、本当に強くなったな。
もうとても敵わんよ」
戦士「…そういえば、気になっていたんですが」
兵長「どうした?」
戦士「今日の兵長は右への反応が遅れますね。
いや、反応は同じくらいなんですが、
多少、右は受けにくそうにする。
利き手は右手なのに」
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