156: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/09/12(土) 00:48:18.66 ID:woiMU4L00
賢者『部屋でなにしてんのよ』
魔女『そのガスと酸素を混ぜ、火をつけるんだ』
賢者『火なんて魔法で出せば…』
賢者『………けほっ、けほっ』
魔女『驚いただろう?
このガスは一定の混合比で酸素と混ぜると完全燃焼して、
4000度もの温度で燃え上がるんだ』
賢者『………びっくり、した、けど。
こんな回りくどいやり方…』
魔女『君は4000度の炎を出せる?』
賢者『…出せ、ない。
せいぜい2000度くらい』
魔女『ふふ、それは君が2000度の炎しか知らないからだよ』
賢者『なにが言いたいのよ』
魔女『我々魔法使いは魔力を用いて魔法を使うが、
その結果というのは魔法使いであるよりも、
人間の想像したものに過ぎないんだ』
賢者『2000度で燃える炎しか知らないから、
その温度の炎しか作れないってんでしょ。
それ以上の温度の炎なんてないもの』
魔女『しかし私は今、4000度の炎を作ってみせた』
賢者『…凄いわね。
でも魔法じゃないわ』
魔女『そうじゃないんだ。
つまり我々魔法使いは、人の想像するものしか作れないんだよ』
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