96: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/04(金) 00:08:31.10 ID:KfQkdvPD0
◇
アラガミの討伐を終え、ロミオの元に私達が集まる。
今回の相手はガルム種と呼ばれる大型種別のアラガミで、嘗て私が対峙した"感応種"と系譜を同じくする、狼の姿を象ったアラガミだった。
他の系譜に連なる"感応種"とは何度か交戦したものの、件の狼型とは未だ再戦の機会がない。
類似した外見と、似通った戦法を用いる今回の大型種との戦いで、改めてそのことに対する不安がよぎったけど、
今は完全に復調した、ロミオの帰還を素直に喜ぶことにした。
そのロミオは今、自分を迎えに来た仲間たちに対し、言葉を詰まらせている。
「……皆……俺……」
彼の様子を見て、ギルがすかさず殴りかかる……ということはなく、目の前に差し出した握り拳で、ロミオの額を小突いてみせた。
「お前の休暇届は勝手に出しといた……これは貸しだ、もう二度とするなよ」
「……今日はいい動きだった、この調子で頼む」
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