92: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/04(金) 00:01:01.50 ID:KfQkdvPD0
それはともかく、役員区画の廊下に出た私は、改めてギルに用件を聞く。
「ま、大した用事じゃないんだがな……お前には何かと世話になってるし、まだ素直に話せると思ったんだ」
「……正直、アイツには言い過ぎたと思ってる。すまなかった」
「……そんな顔しなくてもわかってる。ロミオには改めて、ちゃんと謝るさ」
私の怪訝顔につられて、ギルが苦笑する。
尤も、今回はロミオの扱いに対して及び腰だった、私の方にも責任がある。
「お前、また……まぁ、今回は俺の言えた義理じゃないが」
「……初めて会った時は、いきなりグラスゴーでの事を詮索されたのもあってな、気に入らねぇガキだとしか思ってなかった」
「アイツ、年の割には落ち着きがないし、無暗に騒がしいし、見てられないだろ」
……まぁ、それは、うん。
何か否定しなきゃいけない気もするけど、とりあえずは同意しておく。
「それでも、こんだけ一緒にいりゃと認識も変わってくるもんでな……」
「特に、吹っ切れた後は……そうだな、アイツを弟分として見るようになった部分が、確かにある」
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