【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
1- 20
466: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/02/06(月) 01:20:09.30 ID:bb/eYvHzO

「……それなら、何故君がここにいるんですか?」
「どうして、私達には何も知らされていないんですか……!」

「そうだな……まずは――」

そこまで言いかけて、声が途切れた。
唐突に喉を内側から絞られて、同時に何かがせり上がってくるかのような錯覚を受ける。
その何かを押し出そうと、私は衝動に促されるまま咳き込んだ。

「――っ」

鮮やかな赤が、口元を押さえていた掌を彩っていた。
それを血だと視認した途端に、口内に充満した鉄臭さに気づく。

「たいちょ――」

「来ないで!!」

張り上げた声が、立ち上がりかけたシエルの身を竦ませる。

「けほっ……大丈夫だよ、ちょっとむせただけだから」
「それに、こんな狭い所で急に動いたら危ないよ?」

誤魔化した声の掠れにも、彼女は気づいてしまうだろうか。
この喉と胸部の痛みは、叫んだだけで出来るものじゃない。
掌を隠すために包んだ指が、少し粘り気のある感触を伝えている。
そうなると、これは喀血ということになるのか。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice