【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
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400: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/07/19(火) 00:29:23.45 ID:BGzsMdD4o

潜入に備え、私も含めた部隊の構成メンバーは"黒蛛病"対策の防護スーツを着用していた。
接触感染を防ぐため、普段の衣服以上に幾重もの特殊繊維層が全身を覆っている。

しかしながら、私がまずここで果たすべき役割は、嘗ての拠点への突入ではない。
視線を戻し、私は目標に歩み寄る。

「あんまり、サツキさんを心配させない方がいいよ」

なるべく朗らかに務めた声に、フライアを見据えていた人影が振り返った。
ネープルスイエローの長髪を揺らし、安堵の表情を見せた彼女は、すぐに眉尻を下げ、以後の追及を逃れるように目を伏せる。

「……ごめんなさい……急に、サツキが行き先も言わずに取材に行く、なんて言うから気になって」
「……帰ってきたサツキが、君を連れて行くのを偶然見たから、それで……」

出撃前、既にサツキさんから報告は受けていた。
ユノは意図せずして、絶好の機会に彼女の車両を無断で使用し、私達よりも一足先にここに辿り着いていたのだ。
私の格好に後方の車両群を見て、私達がただ自分を連れ戻しに来たわけでもない事を察知したのだろうか、
ユノは顔を上げ、今度はむしろ私を逃がすまいと、瞳を合わせてくる。



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