365: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/04/10(日) 12:57:07.00 ID:sXugDQCbo
「そうなんですけど、結局代理の返信すらなくて。だったら直接会いに行けばいいんだって、ユノがはりきっちゃったんですよ」
「そしたら、ラケル博士、でしたっけ……あの人がどうしても会わせてくれなかったんですよねー」
「んで、慰問はおろか、メールの使用も禁止。要するに、外部からの接触が全くできないんです」
「感染予防って話ですけど、なんか色々おかしいなー、と思いましてね」
少し前に訪れた、フライアの不穏な空気を思い出す。
あの日、結局ジュリウスやラケル博士の姿を見ることはなかった。
病と使命のあるジュリウスはともかく、ラケル博士は"黒蛛病"患者の受け入れを境に、不自然なほど表に顔を見せなくなっている。
彼女への恩義を踏まえれば、疑うべきではないとは思うけど。
……未だに信用しきれていないのもまた、主観の範疇だった。
「……それで、どうして私に?」
「いやね、あなた達"ブラッド"だって元々はフライアの所属じゃないですか……たとえ、今は捨てられた身でもね」
「中でも人たらしのあなたなら、誰か信頼の置ける方を知ってるんじゃないかと思いまして」
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20