364: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/04/10(日) 12:55:04.26 ID:sXugDQCbo
「ま、こういうタイミングでもなきゃ都合もつかないのが神機使いって認識なんで、そこは大目に見てくださいねー」
そう開き直りつつ、サツキさんは通された部屋のベッドに遠慮なく腰掛ける。
正直言って、私は彼女が少し苦手だった。
別に、性格が嫌いなわけじゃない。
遠慮のない発言に関しても、自分の立場から考えさせられる事はある。
ただ、彼女のように、悪意も好意も明け透けな人物に対して、耐性がないのだ。
そのサツキさんが、一転して神妙な口調で仕切り直す。
「……うちのユノがね、アスナちゃん……あなたも、会ったことありますよね……その子に、フライアまで会いに行ったんですよ」
「えっ……でも、アスナちゃんにはメールしたって」
アスナちゃんは、サテライトの野戦病院にいた、"黒蛛病"患者の少女だ。
ユノが足繁くサテライトの慰問に通うようになって以来、彼女とは特別親しい間柄だったらしく、
私もアスナちゃんが"アナグラ"にいた頃には、何度か彼女の話し相手になっている。
"黒蛛病"患者達がフライアに収容されて以降、向こう側からの連絡もない現状は、ユノにとっても気がかりになっていた。
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