326: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/11(金) 00:58:20.39 ID:0GQMf/Jmo
「まあ、安静にしたところでどうにかなるものでもないし、好きにやらせてもらうさ」
「新たな世界の、その礎だけでも……築いておきたいからな」
「だから……お前達の元には、いられない」
言葉に反して、彼の語尾は弱々しかった。
「……それでも、私は……」
ジュリウスも、自分なりに私達を想って、”神機兵”の成果を遺そうとしている。
死期を悟った彼は、もはや妥協しないのではなく、出来ないところにまで足を踏み入れていた。
何を言っても、気休めにすらならないかもしれない。
どうしようもないのだからと、これ以上干渉せずに捨て置けば、格好はつくかもしれない。
……それでも、私は。
「……心だけでも、あなたと共にありたい」
この想いを変えられない。
私が得たつながりの中には、彼もいるから。
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