297: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/26(金) 14:42:21.98 ID:+LYcw3sno
……だけど、この想いは叶わない。
今だって彼の目は、私を捉えてはいないから。
その違和感の正体を知ったのは、ギルの記憶を垣間見た時。
彼はずっと、私の背後の、ケイトさんの影を追い続けている。
ギルが彼女に、恋愛感情を抱いていないのは、わかっている。
それでも、彼女が大切な女性であったことには違いない。
その苦しみを思い起こさせる私が傍にいては、彼は幸せになれない。
尤も、私自身は妹分ぐらいにしか思われていないだろうけど。
だから、彼にいい相手が見つかるまで。
私が、この未練を断ち切れるようになるまでは。
――痛みだって、呑み込める。
「おう……よろしく頼むぜ、相棒」
……想うだけなら、いいよね?
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