295: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/26(金) 14:35:02.19 ID:+LYcw3sno
私の慌てぶりに却って冷静になったのか、ギルは緊張を解いていた。
私はというと、未だに自分の行動が信じられずにいる。
「よくわからんが、それならこのまま、話を続けさせてもらうか」
「……あの神機パーツな、実はお前に使ってもらおうと思ってる」
「……えっ?」
今度は、身体ごと彼の方に向き直る。
「その調整の目処が立ったと連絡が着たから、お前を連れて来た」
「……せっかくギルが苦労して作り出したのに、悪いよ」
あの神機は、ギルのものなのだと、すっかり思い込んでいた。
実際には、あれこそが私の神機の新たな姿だったのだ。
「勘違いするなよ……アレは元々、お前のために作ってたんだ」
「……約束、したからな」
ギルと二人でいる時間が増えてから、彼は私を支えてやりたいという旨を、度々口にしていた。
今なら、それが本心からの言葉であったことも、理解できるけど。
「……今のままでも、私は十分すぎるほど支えられてるよ」
「ついこの前だって、ギル達が後押ししてくれなかったら、あのまま……」
「今までがそうでも、これからがある……それにな、俺がやりたいから、やってるんだ」
「……お前に受け取ってもらわなきゃ、意味がない」
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