294: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/26(金) 14:26:57.85 ID:+LYcw3sno
顔から火が出るとは、こういう様のことを言うんだろう。
「ひゃあっ!?」
「うおっ」
悲鳴を上げ、彼から後ずさった私は、熱を冷ますために顔を背ける。
こんな時、自分の髪型が恨めしい。
後ろ髪を結い上げていたのでは、耳まで茹で上がった様子が丸見えだろうから。
「ごっ……ごめんなさい、いきなり変なことしちゃって!」
「えっと、その……さらさら?だったから、つい……」
何やってるんだろう私。
何言ってるんだろう私。
色んな意味で、ギルに顔向けできない。
「……ははっ」
数秒後に返ってきたのは、笑い声だった。
「こいつもハルさんには散々からかわれたし、ケイトさんも羨ましがってたっけな」
ほんの少しだけ、彼の方に視線を向ける。
「そういう訳で、弄られるのは慣れてるんだ……こっち向けよ」
「い、いや、今はそれだけの問題じゃなくなってる、というか……」
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20