293: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/26(金) 14:24:09.02 ID:+LYcw3sno
ギルは、男性にしてはかなりの長髪だ。
そういう嗜好なのか、ただ無造作に伸ばしているだけなのか、それはわからないけど。
その髪質は、シエルのそれに勝るとも劣らないほど柔らかく、きめ細かいものだった。
私は素手のまま、彼の髪に触れる。
髪の束は抵抗なく指を通し、私に仄かな温かみを与える。
ほぼ無意識でありながら、その感触に楽しみを見出していると、右腕が浮いた。
持ち上げたのは、困惑が色濃く出た表情の、ギル。
そこで、ようやく意識の焦点が定まった。
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